ファウストー愛の剣士たちー森ノ宮ピロティホール 千秋楽 7月13日(日)16時

ファウストのタオルハンカチで額ををふきふきするハインリヒ。
オフィスト「ステキなタオルだな」
オフィストの顔に手をのばす河合くん。
オフィスト「さわっただろ!」
ハインリヒ「汗かいてるぞ」
オフィスト「汗はかいていない」
ハインリヒ「汗、かいてる(タオルでオフィストをふこうとする)」
オフィスト「やめろおまえが使ったのはやだ」
「あーー折れた、折れたー折れたわーー」ってさわぐハインリヒ。
「またか。もう迷惑かけないって言ったよな?」と剣を抜く。

ハインリヒ「恐縮です、恐縮です。お」
オフィスト「恐縮する気あんのか」
ハインリヒ「やってみ?」
オフィスト「…」
ハインリヒ「やってみ、おれあっち見てるから」
オフィスト「恐縮です…恐縮です…」
ハインリヒに無表情でタオルを投げつけてるオフィスト。
「いくぞ!」とオフィスト
「うん!」と言いながらタオル袖にポイと投げるハインリヒ。

ローズに「オフィスト、真ん中へ」
と呼び出されるもマジでいやがるオフィスト。
ローズ「ずっと絡みにくいと思ってたんだいつもと一緒だ!」
オフィスト「いやです!」
ローズ「今日で最後なんじゃから」
オフィスト「最後って言われると断わりにくい空気になるではないか。」
お客さんの拍手に合わせてハインリヒも拍手をする。
オフィスト「なんでお前が拍手してんだよ」
「ほんっっとにいやなんだよ」と言いながらも真ん中に出てくるオフィスト。
ラップキッス後、
オフィスト「ひとつアドバイスしてやるよ。
口、かためとかないと、全部、吸いとられる」
それ聞いて逃げようとするハインリヒをつかまえ
「ぜってーやらせる!ぜってーやらせる!」
ローズ「千秋楽じゃから、これ(ラップ)を
半分に!半分に!半分に!半分に!半分に!半分に!…これでどうじゃ!」
とかかげたラップはもはや、くちびるより小さい。
オフィスト「いける、いける!」
転がっていやがるハインリヒ。
ローズ「お前のファンに嫌われてもいい!」
ハインリヒ「やぁだぁよぉーーおれなんでキスシーンこれなんだよー」
ローズ「おまえこれが初めてらしいな」
ハインリヒ「オレ、女優さんとかがよかった」
ローズ「涙目はやめろ」
最後のキスを受けるハインリヒ。服でくちびるを押さえて拭こうとする。
ローズ「こらっ!」
ハインリヒ「喉の奥まで入った」

マルガレーテをさらいに来た山賊のひとりが、
「てめえこのやろてめえこのやろてめえこのやろ」のところが大阪バージョンで
「なんやねんなんやねんどないやねんおおきにおおきに!」
となっていて、どうしていいかわからなくなるキャストと観客
アバレ「おおきにはちがうだろ!下がってろ」
強くなったファウストにやっつけられてはけてく時も「おーきにー!」と言ってた。

千秋楽になって、はじめて気がついたんだけど、
暗転中に王宮でスタンバイする時のオフィスト、
マントをふわっとさばいて座ってた。きれい。


カテコで出てきたローズに抱きしめられる河合くん、
反対側から見てたヘレネも五関くんを抱きしめる。
抱擁から解放された二人に
アバレ役の龍君が指を一本立てて「もういっかい、もういっかい!」
キャッキャッと笑う河合くん。
河合「もういっかいじゃないよ。えー、皆さん、有難うございました。じゃあ一言、五関さんから…」と
「コホン」と咳払いする五関くん。
「えー、オフィストさんから、どうぞ」
五関「ありがとうございました!
ホントに今回、僕たちが普通に活動しててね、
共演できないような方ばかりだったんで、
初顔合わせ、本読みの時からもう刺激と勉強の日々でした。
この経験は今後の自分の活動に必ず活きてくると思いますので
みなさまとそして、この作品に出会えたことに本当に感謝しています。
あと、個人的にはですね、
ここまで、外見を作り込んで演じるのははじめてだったので、
せっかくこのメイクを覚えたので、ここで終わるのはさみしいなと。」拍手
「そしたら、僕たちちょうど夏にコンサートツアーがあるんですよ。本番中のメイクこれでいこうかなって」
河「頭おかしーでしょ」
五関「大阪にもね、来ますのでよければぜひ来ていただいて、
で、バッチリすっぴんで出てるのを見て、あ、こいつ口だけだなと思っていただけたら幸いでございます。
ありがとうございました。」
河合「ありがとうございました。
今回本当にあのー稽古時間がみなさんない中で、
1ヶ月もなくて、2〜3週間くらいでつくったんです、
で、ぼくセリフ覚えるの苦手で得意じゃないんで、
なんで足ひっぱっちゃったなーって部分もあって
しかも顔合わせの時、ぼくと五関が沖縄帰りで顔、真っ黒で。
他のの共演者の人もなんでこんなチャラいやつらなんだと思ったんじゃないかと」
五関「遊びに行ってたわけじゃないんですよ」
河合「仕事です。あの、こうして自分が主役で、
トリプル主演でやらせてもらったんですけども、
でもそんな感じはまったくしなくて、
お姉さんもいればお兄さんもいたりして、弟がいれば、妹もいて、
幅広く支えてもらいながらできたから、ほんとにみんなそれぞれが主役だなって思いました。
その中でやっぱいちばんこいつが主役だなっておもったのは…カスメ」

笑いながら一斉にカスメの方をみる。
五関「満場一致じゃないですか」
河合「あのさー最後に1回だけ!あれ今日で終わり嫌だから!やって!自己紹介のやつ!!」
河合くんに言われてカスメさん、恥ずかしがる。
アバレ「さぁカスメ!さぁさぁさぁカスメ!!って煽る」
カスメ「私はカスメ、(シュバッ)何もかもかすめ取る盗みの達人!」

やりきる。
やり終えてしゃがみこんで恥ずかしそうにしているところに「
もーいっかい!」と言うアバレに抱きついて黙らせるカスメ。

河合「こんな感じで仲良く楽しい時間がいっぱいできたんで、あのーえーびーしーに戻るのがすごくやです!」
五関「聞いてなかったです。」
河合「えーびーしーも仲良いんですけど!でも、それ以上に仲良くできたんじゃないかなって」
五関くん、苦笑い。
河合「それぞれの、それぞれの良さがね?!」
五関「あはははははは」
それほど楽しい時間を過ごせました!そして来ていただいたお客様がいたからこそ、
これからもぜひ、足を運んで頂いて、色んな姿を見て下さい。
本当に有難うございました。」

三田さん「こんなに超満員の千秋楽を久しぶりに味わってとても嬉しく思います。
色んな役をやらせていただきましたけど悪魔は初めてで、
しかもゲーテの作品の大変な悪魔で、
手塚治虫さんの作品にも度々でてくる大悪魔なんですよ、
わたしにできるかしら?と思いましたが、今はもうやめられないです。」

三田さん「二人のねーわかい若い方々とお芝居ができて嬉しいわぁ、
若いお二人の、悪ではなく善と若さをたっぷり吸わせてもらって若返ったのに、
また一気におばあちゃんになっちゃうわ〜、えーびーしー…」
両脇からのぞき込む河合くんと五関くん、
「ずぃー」拍手
三田さん「そこに三田良子も加えていただいて、
A.B.C−Zでないお客さんも少し混ざっているかもしれませんが、
三田の挑戦する姿勢をみていただければ。
本当に楽しい舞台をね、皆さまと一緒にね、若いものね。
皆さんとまたお会えいできるように、このメンバーとまた会えますように。どうも有難うございました。」

河合「もうこれから手をつなぐことももうなくなっちゃうから、つないどきましょうか。」
五関「そーしましょう!」みんなでまた手をつないで
河合「もう梅さんの手つなげなくなっちゃうから」
梅「離さない!」
河合くん。「はける時ははなしてください(笑)」
河合「無事、千秋楽を迎える事が出来ました。本日はほんとうにありがとうございました!」
とんなで大きく手をあげて最後のあいさつ。
河合「有難うございました。」
五関「有難うございました。」

最後、三田さんの右手を取る河合くん。
笑顔を向けて左手を受け取る五関くん、三人ならんで歩く。
五関くんが行進するように進んで引っ込む寸前にくるっと振り向いて五関くんが笑った。