ファウストの感想

ちょろちょろ公演ごとに書いてたけど、改めて。
仮面舞踏会、手を目の前でクロスする振りが美しい。
河合君の頭髪のサラサラさが味方をしている。

ヘレネに惑わされたファウストメフィストが「もっと努力をおし!」というシーンがあるのだが、
悪魔が努力を説くって新しい!と感じた。
普通の悪魔なら、自堕落である事をすすめそうなのに。

マルガレーテの愛はある種の勘違いであり、天使からの刷り込みなんだと思う。
ファウストのことをよく知らないのに、
天使からきいただけの情報で、あの人は気高く清らかな心の持ち主だと、言ってのける。
マルガレーテは愛を知りさえすれば、その相手は誰でも良かったんだと思う。
でも、ミカエルとの愛の囁きの歌には、うっとりしちゃう。

くるおしい愛と私たちおたくの気持ちは似ていない?
ヘレネを刺した後の河合くんの表情の変化がすごい。やった!という明るい表情から焦り、恐れに変化する。

7月6日前から戴冠式後に王冠が出現し、わかりやすくなってた。

メフィストはマルタの居場所を知っていたという事は、
マルガレーテの居場所も知っていたけど、
ファウストにみつからないよう隠していた、という可能性はないだろうか。

そして、マルガレーテはいつ死んだのか、という問題も発生する。
メフィストが「もうそのものは人間ではない」と
言った意味を考えると、その時点でマルガレーテはさまよっている霊である可能性もある。
教会に火を付けたのは神で、マルガレーテの霊は神の裁きを受けて、成仏した、というような気がする。

最後のメインのテーマを歌う時にファウストがマルガレーテと目を合わせる事が出来ていて、
やっと、やっとマルガレーテに会えたね、とい気持ちで観てしまう。

何にせよ、見ている私が河合君の事を好きなので、
偏った目で見てしまうなー。

しかし、ほとんど、ファウストは河合君には見えないんだな。

河合君、顔が痩せたな。
あれはご飯食べられなくなった人の痩せ方だな。

心配だけど、心配という感情がどれだけ鬱陶しいものなのかも知ってる。
今はしんどくて、誰にも頼れないかもしれないけど、
将来、確実に必要なキャリアになるだろうから、
見守っている。

痩せてきて、怖くて、誰にも助けてとは言えない、という設定で、
河合君と自分の同一化をはかっているのです。

だから、主演かつ外部舞台のプレッシャーでやせてしまった河合くんのことを思うと涙がぽろぽろと出る。
プレッシャーは完全なる想像だけど。



しかし、あれだけ女の子がでていると、
好みの子が出来るもんで、
私はあのちょっと下品な町娘と、ファウストに切られるみこ役の子が好きです。

大阪でもまだファウストが見られると思うと嬉しい。
東京二週間って短いな、と感じたけど、丁度良かったかもしれない。

今、東京で風邪をもらってきて喉を痛めているのに、
ミカエルとマルガレーテの歌
「愛の囁き」をふとした拍子に部屋の中で歌ってしまう。

他の劇中かも徐々に覚えて来たけど、パンフレットには4曲の歌詞しか載ってないんだな。
ページの都合かもしれないけど、全部載せて欲しかった。
ヘレネとあやかしの歌で歌詞が分からない箇所が気になるんだよー。